御厨駅視察!
令和2年3月14日に袋井磐田間の新駅、御厨(みくりや)駅が開業いたしました!マルハナも多くのものを施工させてもらいましたので、紹介させていただきます。
外壁パネル
最初に紹介するのは外壁パネルです。柱のパネルや、外から見えるパネルはすべてマルハナが施工しました。
場所によって、さまざまな形のパネルがあります。左下の写真のハの字のブレースの所では、ブレースが斜めになっているので、パネルとの接触面が楕円の形になります。そのため、楕円の径を実測してパネルを加工しました。
アルミt=2.0 フッ素樹脂焼付塗装 2300㎡
エキスパンションジョイント
エキスパンションジョイントとは、異なる形状を持った構造体同士を分割し、構造にかかる破壊的な力を伝達しないようにするつなぎ目である。地震や温度変化による伸び縮み、地盤が不均一な為発生する不同沈下などの外力を吸収するために設けられ、損壊を最小限に抑える役目を持つ建築金物です。
御厨駅の南口は愛野駅と同じく新幹線と在来線をまたぐ駅となっております。そのため他の駅とは施工の方法が違います。高速で走行する新幹線が連絡通路の下を通過した時の揺れと振動が強いため、他の在来線の駅に使われるエキスパンションジョイントとは違うものを施工します。北口は在来線側、南口は新幹線側と、比較として画像を載せます。
こちらが(北口)在来線側のエキスパンションジョイント(1枚板形状)可動域 X・Y ±200mm
こちらが(南口)新幹線側のエキスパンションジョイント(パンタグラフ形式)可動域 X・Y ±300mm
在来線側と新幹線側のエキスパンションジョイントを比較していただくと、在来線側は一枚板形状になっているのに対して、新幹線側は表面にジャバラ模様のようなものがあることがわかります。これは上記にある通り、新幹線が連絡通路の下を通過すると強い揺れや振動が生じます。そのためエキスパンションジョイントを細かい板が何枚も重なった形状にし、中にパンタグラフ形式を採用することによって自由に可動させ、どの方向(x,y,z軸)の外力も吸収し、建物同士がぶつからないようにつなぎとめる計算にしております。イメージとしては電車の車両と車両のつなぎ目を想像していただけるとわかりやすいと思います。
北口
続いて北口です。ステンレス手摺とハニカムパネルの庇、天井のスパンドレルです。
ハニカムパネルの『ハニカム』とは蜂の巣の形を指します。六角形の集合したアルミ芯材に両面アルミ板を張ったパネル加工になり、それをハニカムパネルと名称します。特徴として丈夫であるとされています。軽い金属であるアルミで加工することで軽くて丈夫な庇となっています。
アルミ 厚み t=104mm
※ハニカムパネルのさらに詳しい説明(クリックして拡大できます) ↓↓
アルミスパンドレルは階段の天井や一部外壁にも張られているリブのついた化粧パネルです。
留付けビスが隠れるように形成され、丈夫でさびにくいのも特徴です。
アルミt=1.2 リブタイプ 100㎡
南口
エレベーターの入口のアルミハニカムパネル庇
階段腰壁の天端ステンレス笠木
これは南口新幹線軌道に沿った落下防止の厳重な柵の末端で、分厚い鉄の板と分厚い透明ポリカーボネート板の構成です。溶融亜鉛メッキドブ付けです。
駅構内
ホームにある待合コーナーは上り下りどちらも施工しましたステンレスのフレームと合わせガラスの構成です。防犯上の視認性と明るさを重視した待合コーナーになっています。
また上り側階段下にある室外機の目隠しフェンスも取り付けました。
その他
メンテナンスデッキ・手摺もマルハナ製です。保守点検、整備にはかかせない重要な通路です。
駅を作るときに重要なものがメンテナンスデッキです。まだ躯体が出来上がっていないとき、これを使って移動をしていきます。最初の仕事であり、かなり重要なものでした。隙間を作らないよう片側から詰めて足場を作っていきました。またタラップ(右上の写真のようなもの)もマルハナ製です。メンテナンススペースへ立ち入るためのはしごになります。
外構のチェッカープレートもマルハナ施工です。敷地と建物の境界部分のつなぎ目をわからない様吸収するためのエキスパンションジョイントになっております。
アルミの樋は外壁の質感及び景観にもマッチするデザイン形状になっています。